2011.03.11以降。
ニュースやネット、あらゆるメディアからは連日、
変わり果てた東北地方の映像が露出され続けました。

人類史上に残る未曾有の災害を、決して風化させてはなりません。
しかし一方で、これまで私たちが
愛してやまなかった東北地方の景色や、
そこで過ごした素敵な時間、忘れ得ぬ思い出もまた、
絶対に風化させてはならない。
そんな想いから、この写真集の制作を始めました。

香りは、東北の森をイメージしてブレンドしたaromamora &01 Tohoku。
写真は、ネットで呼びかけ、一般の方から公募いただいた写真です。

雪どけの森のにおい、朝もやけむる海辺、
友だちと走った野っ原の草いきれ、夏祭りの屋台のわくわく、
かまくらの中で食べたみかんの甘酸っぱさ。

集められた写真の多くは、
2011年3月11日よりも前に撮影されたものです。

写真家が撮った一枚もあれば、
ふつうのお母さんが撮った一枚もありますが
そこにあるのは、なにげない
誰かの胸にそっと息づく、
日常です。

でも、なぜでしょう。
この世でたった一つだけの、
あの日の空気、におい、息づかいが
あなたにも私にも、愛しいのは。

思い出の香りは
一つとして同じではありません。
そして、どれも愛しい。

アロマは、人に、寄り添っていけるもの。
東北のキラキラした思い出を、みんなでつなぎたいと思います。