久しぶりに東京に戻りました。
荷物を拾ってゲートを出ると、カレーのにおいがした。
目の前にカレー屋さんがあったからだ。
国や街には香りがある。
タイにはタイの。ロンドンにはロンドンの。ハワイにはハワイの。
たぶん、食事や体臭や機械の油や。
いろんな要素が、香りの"素"になってるんでしょう。
空港を一歩出たとき。
街の中心地に降り立ったとき。
ハグをするとき。
その国の香りは、旅人の五感に容赦なく、唐突に、入り込んできて、
第一印象を形成し、鼻の奥というよりか、記憶の底にへばりつく。
この香り体験は、写真や映像では伝えられない。
さて。東京の香りはどんな香りだろう。
東京に暮らすわたしにはそれがわからない。
自分の体臭を、自分では知ることが出来ないように。
香りにうるさいイタリア人の友達に聞いてみました。
東京って、どんな香り?
「豆の香りだよ」
豆?
スパイスにうるさいインド人の友達にも聞いてみた。
東京って、どんな香り?
「豆の香りかな」
豆の香りってどんなのかしら。
そっからして、まず、わからないわ・・・。
わたしは今、旅先の香りの"再現""再香"に、興味がある。
寒くて凍える冬に、ハワイの、ノースショアの潮風の香りがあればなぁ。
うだるような暑さの夏に、コペンハーゲンの空の香りがあるといいな。
ところで、東京の豆の香りは、再現したほうがいいのかしら。
(E)

